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2025.10.3
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【シリーズ】郊外くらしラボ

【10/25イベント】 野村友里さんに聞く、農と暮らしのこと

山岸奏乃花(東京R不動産)
 

農園の芝生の上で、「eatrip」の野村友里さんを囲んでお話を聞くトークライブ。東京でも農が身近にあること豊かさや、食と暮らしの幸せな関係について、みんなで考えるひとときにしたいと思います。西東京市の農園でお待ちしてます。

「eatrip」の野村友里さんを招いて、トークライブを開きます

「eatrip」主宰の野村友里さんをゲストに、トークライブを開催します。

料理人として、時にはラジオパーソナリティーとして、いろいろな顔を持ちながら、食にまつわる活動を続ける野村さん。その中で「土」は大きなテーマのひとつになっています。

そこで今回は、都心と郊外の間で、都市農地という「土」の近くにある暮らしについて、野村さんと一緒に考えたいと思います。

舞台は、東京R不動産が畑で開くイベント「FARM PARTY! @新田農園」の中。小さな芝生のスペースが会場です。

芝生の上で野村さんを囲んで、和やかに話すひととき。定員に限りがありますので、ご興味のある方はぜひ早めにお申し込みください。

こんな芝生のスペースが会場です。写真は農園を楽しくする作戦会議をしているところ
農地のちからで、暮らしをもっと豊かに

なぜ今、農地がテーマなのか。なぜ西東京市の農園が舞台なのか……。

イベントを開く「新田農園」は、住宅地の中にある農園です。駅からもほど近く、生活のすぐそばにある1ヘクタールほどの畑で、年間約50種類の作物を育てています。

ここで採れた野菜は、ほとんどが農園の直売所に並びます。朝採れ野菜を求める人、おつかいの小学生、夕方には保育園のお迎え帰りのファミリーが続々とやってくる光景から、地域に根付いた畑の姿が感じられます。

農園にある直売所。野菜はほとんどここで売られています
農園の新田翔吾さん(左から2番目)

そんな新田農園のご夫妻から「この地域を“自分ごとタウン”にしたいんです!」と言われたのが最初の出会いでした。なぜ農家が“自分ごとタウン”?

聞けば、世代交代の中でどうしても農地を縮小せざるを得なくなる、だけれど地域の人にがっかりされるような土地の切り売りではないあり方がないかと考えていたところから、このキーワードが浮かび上がったのだとか。

自分のやりたいことをやる面白い人が、地域に増えるといい。みんなが自分のしたい活動をすることで、地域を自分ごとに感じて、地域に関わるようになったら、まちはもっと良くなるはず。そんな人たちが集まり使える場所として、農園を開いた場にすることで、楽しく、価値のある地域ができるのではないか。

新田さんはそんな風に考えて、農園を地域に開く試みを始めています。

イベントで「子ども八百屋」をやるHarmoチームに説明をする新田綾子さん

私たちも、数年前から東京の郊外に豊かな暮らしのヒントがあるのでは?! と模索してきました。

「郊外=豊かな暮らし」というわけじゃないけど、そこには農地という資源がたくさんある。都市農地は生産の場であると同時に、風景として、都市の中の余白として、コミュニティの場として、地域の魅力になる可能性をたくさん持っています。

なにより新田さんのように「変わるなら良い方に」という思いのある人のいる場所が、これからの社会の中で価値になっていくように感じています。

「土」に近い暮らしには、どんな価値がある?

新田夫妻のチャレンジを形にする試みのひとつが、今回の「FARM PARTY! @新田農園」。その思いに共感して、野村さんがトークライブに出てくれることになりました。

野村さんは生産者・旬・食の持つ力を届けるために食の活動「eatrip」を続けています。それを代表するひとつが、愛着を持って素材を選ぶ、食材・食卓まわりのものを集めたグロサリーショップ「eatrip soil」。「私たちも含め、生命は全て土に生まれ土に還る」という意味を込めて名付けられたお店です。

2024年には祐天寺に植物、食材、料理、生活用品が楽しめる一軒家の複合施設「babajiji house」もオープンしています。

「植」と「食」のあり方を提案する一軒家型の複合施設「babajiji house」

この時代に、地面に近いところで、土に触れる安心感のある場所に暮らす価値。東京という都市の中の農地が持つ意味、それを守る方法。どんな課題があって、どんな未来があるのか。

私たちが新田農園と一緒に、そして東京の郊外で、チャレンジしていく暮らしづくりのヒントをもらいたいと思っています。

柳沢プロジェクト

大きな庭にみんなで住むような、緑あふれる住宅地をつくります。もうすぐ募集開始の予定
みんなで語り合う会に

芝生の上で開くトークライブ。せっかくこぢんまりとしたスペースなので、来場者のみなさんの声も聞きたいと思っています。

野村友里さんに聞いてみたいこと、話を聞いて考えたことを、和気あいあい話し合う時間にしましょう。

そして当日開催のイベントを一緒にお楽しみいただくのも、お忘れなく!

イベントの詳細はこちら。
【10/25 イベント開催】 FARM PARTY! @新田農園

FARM PARTY! @新田農園

日時:2025年10月25日(土)10:00〜16:00
会場:新田農園
住所:東京都西東京市柳沢5-7-2
参加費:無料(有料プログラムあり)
主催:新田農園、東京R不動産

野村友里さんトークライブ

日時:2025年10月25日(土)15:00〜16:00
定員:30名
参加費:無料
参加方法:事前予約制
以下リンク先にてお申し込みください

申し込みページ(peatix)

【ゲストのプロフィール】
野村友里さん(料理人/「eatrip」主宰)

長年おもてなし教室を開いていた母の影響で料理の道へ。ケータリングフードの演出や料理教室、雑誌での連載、ラジオ出演に留まらず、イベント企画など食の可能性を多岐にわたって表現している。生産者、野生、旬を尊重し、料理を通じて食の持つ力、豊かさを伝える活動を続けている。現在は、eatrip soil(表参道)とbabajiji house / eatrip kitchen(祐天寺)を拠点に活動中。著書に『とびきりおいしいおうちごはん』(小学館)、『春夏秋冬 おいしい手帖』(マガジンハウス)、『Tokyo Eatrip』(講談社)などがある。

EATRIP JOURNAL

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