2022.8.22 |
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オーナー向け 賃貸物件リノベーション事例
東京R不動産は、物件の仲介だけでなく、オーナーさん向けの賃貸物件リノベーションも行っています。各物件の魅力を最大限引き出した状態で貸し出せるよう、リノベーション企画・設計から施工、そして入居者募集まで一貫して行う取り組みの事例のご紹介です。
今回ご紹介する事例は、1階がガレージとなっている戸建物件。中古で買ってご家族の住まいにしていた、というオーナーさんとともにリノベーションを行い、東京R不動産のサイトで賃貸募集までをお手伝いしました。
(*リノベーションの企画や施工サポートは、立地や物件特性、体制の状況などによりお受けできないこともありますのでご了承ください)
リノベーションされた賃貸物件
サイトに掲載して入居者募集をすると想像以上のお問い合わせがあり、募集開始の2日後にはお申し込みをいただきました。
東京R不動産が企画をし、グループ会社の『toolbox』が設計・施工を担当
この記事では、
・オーナーさんはどうして東京R不動産に相談したのか
・今回のリノベーションの、東京R不動産の戦略や考え
・どんな部屋に生まれ変わり、どう入居者の感性に響いたのか
を、写真とともにご紹介します。
今回の物件にある素敵なテラス。もともとのバルコニーをオーナーさんが拡張したもので、家を愛する気持ちや、空間を楽しむ心が感じられます
今回お話をお伺いしたのは、この物件のオーナーである国田(くにた)さん。
中古で家を購入して家族で暮らしていましたが、引っ越しを機に賃貸に出すことを決めました。
「リノベーションは何社かに相談をしていました。しかし出てきたプランは、一般的な賃貸相場からの逆算プラン。『畳の部屋を洋室にして、トイレや設備を新しくする』といった普通の提案でしたね。でもやっぱり自分が所有する家だから、『貸すからどうでも良い』のではなくて、『自分も住みたい』と思える内容にしたかった」という国田さん。
こちらは入居者募集時の写真。小物をおいて撮影しています
そんな国田さん、この時点では、東京R不動産が賃貸物件のリノベーションもしていることを知らなかったそう。
「R不動産は、以前職場の同僚に『ここ、面白いんですよー』と見せてもらったことがあって、時々見ていました。でも、そこに自分の物件を掲載するなんて発想はなかったんです。今回改装の相談をしていた不動産屋さんに『入居者を募集するときはどこに掲載してるの?』と聞いたときに出たのが東京R不動産。『もしかしたら改装の相談もできるのかも』と連絡してみました」
Before:改装前は、リビングとダイニング・キッチンが仕切られた間取りでした
After:垂れ壁と袖壁を無くし、光と風が抜けるように。「すごく明るくなったと思う。以前はこんなに陽が入らなかった」と国田さん
改装プランの考え方で、良い部分はきちんと残すことで予算のかけどころを絞る「リビング一点集中」にも共感していただきました。
「2階の和室は気に入っているので、『これをそのまま生かしたい』と提案されたのは良かった。トイレはそろそろ変える時期なんじゃない?と思っていたら、『変えなくて大丈夫』と言ってくれたし。限られた予算の上手な使い方だなと感じました」
2階の和室は手を入れず、そのままの良さを。「実は、洋室にする必要性を感じていませんでした」と国田さん
本件を担当した東京R不動産の古橋は、いつも提案の際に気を配っているポイントがあるそう。「キッチンなど水回りは難しくても、畳なら入居者さんでもカスタマイズできそうだな…など、毎回『マストで改修しておきたいポイントは?』を考えて提案するようにしています」
『ステンレスキッチン天板』と『塗装のキッチンパネル』で一新したキッチン。収納などは作り込まず、入居者さんがカスタマイズできる余白を残しています
物件オーナーにとって、予算はいくらでも掛けられるものではありません。そこで、入居者さん自身が手を入れられる余白を残しながら、新しくするポイントは集中させる。結果として、ひとつの物件に向き合い、魅力を再構築することに繋がるのです。
また、家の改装を進めるには、物件オーナーの共感が不可欠です。天板のみのキッチンや無垢フローリングといった提案は、「丸見えのキッチンで本当にいいの?」「はたしてこの床は魅力的なの?」と感じられてもおかしくないなか、国田さんのご理解と信頼をいただきこのようなリノベーションを進めることができました。
その後もプランに微調整を加えたものの、最初の段階で全体像はほぼ確定しました。
とはいえ、完成形をイメージしにくい空間づくり。具体的に計画を進めていく中で「え?ここってどうなの…?」と不安に思ったことや、驚いたことはなかったのでしょうか。
「提案時に出していただいた資料は、入居者がつくことが想像できる、伝わりやすいものでした。これはどうなってるのか?と聞かなくても資料にまとまっていた。私自身、自宅のリフォームを今まで2〜3回経験していますけど、それと比べても完成形のイメージが理解しやすかったと思います」
提案時の資料。東京R不動産がおおよそのプランを固め、グループ会社である『toolbox』の施工担当が細かな仕様や見積もりの調整を行っていきました。
「toolboxさんは感度の高い部材をお持ちであるだけでなく、資料づくりからコミュニケーションの頻度や的確さなど、プロらしいお仕事ぶりで。安心して委ねることができました」
「『toolbox』のショールームで実物に触れて選べたのもよかったですね」選んだのは『継ぎ無垢フローリング アカシア』。自宅の床材も同じものにしようと思うほど、お気に入りだそう
「他社の提案は『楽しいことをしたい』という気持ちが伝わってくる部分はありつつ、そういうプランはとても高額…。想定家賃の根拠もなくて、ちょっと信じられないなと。その点、R不動産の古橋さんのプランは、提案内容にきちんと裏付けがあった。どうしてその家賃が取れるのか、サイトの過去データだったり納得できるものを用意してくれていたので。投資事業としても非常に効率が良い内容だと判断できました」
「理解できなかったのは……なんか、窓枠だったり、収納の扉も、塗るんですよね。現状が汚いわけでもないし、『なんで?』と思ってました」
Before:もとは、木の印象が強い枠や建具が使われていました
R不動産の古橋の判断で、空間をつくり込んでいく中で目立たせたくない窓枠は、白で塗って周りになじむように。建具はお部屋の雰囲気になじみよく、かつさりげないアクセントになるようにとニュアンスカラーを。
After:枠や扉自体は既存のまま活かし、塗装をして仕上げ。色味は現場ごとに決めていきます
「古橋さんに、『結果的に客づけに繋がる。感度の高い人に届くから』と説得されて。完成してみて、『塗装で全体がまとまる、ってこういうことか!』と理解しました」
「塗らせていただけたのは本当によかった」と古橋。我々R不動産は「枠を塗って雰囲気に馴染ませましょう」と提案することはできますが、そこに予算をかけられるかどうかはオーナーさんの共感と理解があってこそです。「枠の色のような細かな部分が実はとても重要なのだ」という声を信頼していただけたからこそ、今回の仕上げができました。
「取り替えた方が良いのかな?と思っていたインターホンは既存のまま。でも、まだ使えるのにリビングの照明器具はとっちゃう。今思えばそうやって、R不動産のお客さんの感性に合わないものを全て取り除いていく作業だったんだなと、生まれ変わった家を見てよく分かりました」
そしてもう一つ、国田さんが驚いたこと。それは、会話の中で出てくる言葉でした。
「みなさん言葉遣いが斬新なんですよね、でも意味が伝わるというか…。例えば“取り替える、工事する”というのを“更新、アップデートする”っていうんです。コンセントプレートの交換を提案されて『そんなとこ取り替えるの?』と言ったら、『いいえ、国田さん。アップデートするんですよ』って。(笑)
古くても味のあるものは残して、そうじゃないものはアップデートする。その線引きが新鮮でした。それと、自分が暮らすイメージを持ったときに『ここタオル掛けあった方が良いんじゃない?』と言ったら『いえ、R不動産を見ている人たちは、必要なら自分で好きなものを選んで付けられるんです。編集力がある人なんです』って。住宅の分野で“編集”って言葉が出てくるのか!と感心しましたね」
キッチンの目に付く場所のコンセントは『アメリカンスイッチ』を選択。ここは入居者自身で交換するのは難しいので、あらかじめ我々がアップデートしました
東京R不動産では、”物件ごと”に担当者が付くため、リノベーション後の物件紹介写真の撮影・募集ページの作成、お客様のご案内を、ひとりの担当者が一貫して行います。
「古橋さんは仕事が早かった!確か、工事完了後、2日開けずに撮影して、一週間もしないうちに、東京R不動産のウェブサイトに掲載する募集ページを仕上げてきました」
こちらがその時の募集ページ。住んだイメージを膨らませてもらえるようにスタイリングをして撮影することも
募集ページを確認し、いよいよ募集開始。しかし国田さんは「そんな甘くないだろうな」と思っていたそう。
「まあ、実際は募集かけても1ヶ月は決まらないんだろうな、そのうち家賃値引き交渉もされるのかな…と、正直思っていました。それが、掲載して2日目に申し込みがきましたって報告受けて『え!?』って」
既存を活かした玄関には『ウォールディスプレイパーツ』。靴をしまうだけでなく、物を飾ったり、アウトドアの道具をしまったり…。使い方がイメージできるスタイリングに
「やっぱりプロ。R不動産らしい表現、導きの仕方のおかげと思いました。よくこの短期間の関わりの中で、小物のスタイリングまでやって写真を撮ってくれたなーと。効率を求めたら普通はしないはずなのに。(※)
仕事の質にこだわっている会社、スタッフだからこそ、と感じましたね。そういうこだわりが、伝わる人に伝わっているのかな」
(※スタイリングは全ての物件に実施するものではありません)
入居が決まり、入居者さんと初めて会ったのは、契約後の引き渡しのタイミングでした。
賃貸暮らしをしていると、オーナーと入居者は言葉を交わさないことも多いのでは...と思いますが、今回はオーナーさんの親しみやすいキャラクターのおかげもあり、素敵なコミュニケーションが生まれているようです。
入居を決めたお二人。この家の温かみと洗練された雰囲気にとってもお似合いですよね
入居者のお二人「国田さんは、『近所まで来たついでだから』と鰹節や苺の鉢をくれたり、本当によくしていただいています」
国田さん「オーナーと入居者って、もっとドライな...、なんなら敵対関係みたいなイメージがあったんです。でも商売って、本来こんな関係なのかもしれないですね」
今回、オーナーさんと入居者さんそれぞれにお話を聞いてみて、この関係性は、物件の価値を正しく共有できるからこそなんだと感じました。
東京R不動産を見ているのは、こだわりはもちろん、くらしの「編集力」を持つ方々。だからこそ、こんな物件を自分なりに住みこなしていきたい!と「ワクワクできるスタート地点」となる状態をつくることが鍵になります。
そう考えているからこそ、我々のリノベーションの提案は、「和室を洋室にしましょう」「インターホンを新しくしましょう」というような、いわゆる「よくある」「スッと理解できそうな」ものではないこともあります。「ドアの枠を塗って雰囲気を整えましょう」「キッチンを天板のみにして、あとは入居者さんの編集センスに任せましょう」といった計画は、オーナーによっては「塗装になんの意味が?」「それで本当に大丈夫?」と感じられてもおかしくありません。
しかし今回の事例のように、オーナーに我々の価値へ共感していただくことは、その価値観の合う方に入居していただくこと、そして家を大切にしながら住んでもらうことに繋がります。
どの部分を入居者に任せて、どの部分は前もって直しておくのか。これからも我々なりの判断軸で、細かな視点と大胆な発想をもとに改装プランを練らせていただきます。
せっかくなので最後に、入居さんの暮らしの様子をご紹介。
床材や壁紙など全てにこだわったことで、その価値に共感してくれる人の入居が決まりました
「もし新品のシステムキッチンがドンってあったら...そこだけ雰囲気が変わってしまうので入居には至らなかった。」キッチンを変える古橋の判断は正解でした
キッチンのタオル掛けには『ハンガーバー』。国田さんに相談の上、後からお二人が取り付けました
「和室の雰囲気が気持ちよくて好きなので、洋室にせずこのままにしてくれてよかった。ヨガマット無しでストレッチもできます」
収納の引き出しを本棚にするオーナーさんのアイデアは、そのままの使い方で受け継がれていました
お二人は東京R不動産のサイトでこの家を見つけた際、「内見の前に申し込みできますか?」くらいの勢いで申し込み。「100点の家なんて無いよなあ」と諦めかけていた時の出会いだったそう。オーナーの国田さんも驚いて喜んでくれましたが、我々もとってもうれしかったです。
東京R不動産は、賃貸物件リノベーションのご提案・実施から、居住者募集までを一貫して行っております。興味のある方は、以下のリンクからお気軽にお問合せください。
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