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column 2014.7.30
 
房総の僕んちに、泊まってみませんか?
馬場正尊(東京R不動産/Open A)
 

「新しい宿泊の形」を考えよう!
この夏、そんなプロジェクトを始めます。
そして、その実験台として選ばれたのは、またしても……。

日本の宿泊は楽しいのか?

この家にはもっといるはずだった。でも40代はそんなに甘くなかった。仕事と出張に追われる日々。時折、家族やスタッフが使ったり、編集者から逃げ隠れて原稿を書いたりと、完全に別荘化してしまっている。少々もったいないと思っていた。

そこに東京R不動産でこの企画が持ち上がった。
「日本の宿泊はおもしろくない」
海外旅行や出張に行ったR不動産メンバーが最近、口を揃えて言うようになった。職業柄、少しチャレンジしておもしろい宿に泊まろうとする。リノベーションしたデザインホテルや、流行のAirbnbなど。そこでの時間は旅の重要な思い出になる。しかし日本はどうだろうか?

東京ではオリンピックに向けてビジネスホテルが乱立している。しかし仕事ではない夜に、便利だが均質な宿に泊まるのは幸せなのか。

金沢ではもうすぐ新幹線が来るのに、市街地には普通のホテルばかり。例えば雰囲気のある町家建築に泊まってみたい。しかしその選択肢はほとんどない。21世紀美術館に訪れたビョークやマシュー・バーニーがアパホテルに泊まったというウワサはショックだった。滝川クリステルがプレゼンした日本の「おもてなし」はどこにあるのか……。

そんな熱い議論が巻き起こった。新しい居住を提唱してきたR不動産は、新しい宿泊も提唱するべきなのではないか。今がそのタイミングだ。実際の物件を実験に使えないのか……。

そして誰かが気がついた。

「馬場さんとこ、どうですか?」
「また実験台かよっ」、と思ったが、冷静に考えるとまんざらでもない。せっかく建てた家なのに、かなり遊ばせてしまっているのは確かだ。

房総の家

僕の房総の家はこんな感じだ。

できて6年以上たっているので少しくたびれている。
でもここが「新しい宿泊」の実験台に選ばれた。

この家と房総海辺の使い方

ビーチまでは徒歩5分くらい。一宮の海水浴場とサーフポイントが並んでいるので、家族連れ、サーファーのどっちにとっても便利。サーフボードも大中小、ボディボードも置いてあるので使って、難しさを実感してもいい。僕はまったくうまくならなかった。バスルームには庭から直接アクセスできるので、海から風呂にダイレクトにドボン。

周辺には、ちょっとクセのある料理屋が点在していて、僕が今まで開拓してきた店や、おすすめメニューをメモした地図をダイニングテーブルに置いておくつもり。
また、住むには十分な鍋や皿もすでにあるので、それを使って料理をつくるのもいい。クルマで10分足らずの場所に「ベイシア」という都会にはない雑駁とした平面のスーパーがあって、大きなカートを転がしながら安い食材をバカバカ買い込む時間が、僕は案外好きだった。

書き過ぎると、本当はあるかもしれない意外な発見を奪ってしまうことになるかもしれないから、ここらへんにして。この企画は、「暮らすように泊まる」ことを大切にしようということになっている。

房総に「試し住み」

同時にもうひとつの提案も込められている。
それが「試し住み」。

最近、地方のR不動産では移住ニーズが高い。東京ではない何処かへ。その気持ちもわかる。僕がここへ家を建てた理由もそうだった。

東京から1時間半の海辺で、どう過ごすか。別荘地と郊外の中間、日常と非日常の中間のような空間。そこに新しい居住を求めていた。この企画は、そんな場所への「試し住み」の機会をつくることでもある。

「特急わかしお」を使うと最寄りの上総一ノ宮駅から東京駅まできっかり1時間、快速で1時間半。都心から通うこともできる時間距離。滞在中、東京に仕事に戻ることも案外、苦にならないのは僕も経験している。ここは「新しい宿泊」と同時に「新しい郊外」での生活の実験でもある。

そんなわけで、僕んちに、泊まってみませんか?

■ 宿泊情報の概要   
交通:JR外房線「上総一ノ宮」駅より車で5~6分
面積:約120平米
宿泊費:1泊目36,000円(税込)・2泊目以降12,000円(税込)/日(建物1棟での料金。5名まで宿泊可能。)
設備等:生活に必要なものは一通りそろっています。
※料金等は変更になる可能性があります。

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