column 2009.5.12
 

【gallery αM】がいよいよ東神田にオープン!

松尾尚司(東京R不動産)
 

兼ねてから現代美術ギャラリーの移転が相次いだ東神田エリアに武蔵野美術大学が運営するノンプロフィット・ギャラリー【gallery αM】(アルファーエム)がオープンしました。

大学創立80周年にあたる09年。新しい表現価値を生み出しつつある若いアーティストに作品発表の機会を与え、社会に斬新な価値を発信できる革新的なキュレーターを発掘する事を主眼に【αM】活動は始りました。本年はゲスト・キュレーターに天野一夫氏を招き、現在活躍中の作家10名によるテーマ性のある企画展を開催します。

4月25日に行われたオープニングの展示風景。奥に見えるのは泉孝昭さんの作品。

場所は複数のギャラリー・ショップが軒を連ねる昭和34年築の【アガタ・竹澤ビル】。最近はメディアへの露出も増えて知る人ぞ知る名物ビルに育っています。雑誌紙面の登場も頻繁でご存知の方も多い事でしょう。この物件の地階部分にギャラリーは位置しています。

外観。

壁面の多さと天井高を最大限に利用したスペースはオルタナティブ・プロジェクト【αM】のコンセプトに合致した先鋭的な空間です。本物件の活用のされ方を見ますと物件の築年数の経過がが必ずしもマイナスにはたらくとは云い難い様に見受けられます。

左:エントランス。右:以前、密買東京でも紹介した東恩納裕一さんのシャンデリアが展示されていました。(4月25日展示風景)

【αM】のαは「未知数」を表し、Mは武蔵野美術大学の頭文字を取って名付けられています。経済状況に影響されやすいアートシーンにおいて、大学が非営利で運営するギャラリーは日本美術界の【質】を支える上で極めて重要な役割を担っていると云えるでしょう。【αM】が街自体の構造変革が急速に行なわれている【東神田】をその地に選んだ事にも顕著に表れているといえます。

4月25日に行われたオープン記念シンポジウムの様子。

繊維問屋街から現代アートの最前線へ。。脈々と続く問屋街に若者達が伝統を継承しつつ更に新しい流れを創る日も近いように感じます。【gallery αM】が担う責は重要です。益々先鋭的な作家・キュレーターの登場を期待せずにはいられません。是非一度じっくり作品と空間に対峙出来る【gallery αM】へ足をお運び下さい。あらゆる角度から新たな創造の根源に触れる事が出来るでしょう。

2009年5月9日(土)から始まった「変成態−リアルな現代の物質性」展の様子。写真にある中原浩大さんの作品(豊田市美術館蔵)を見れるのは5月30日まで。

gallery αM
東京都千代田区東神田1-2-11アガタ竹澤ビルB1F
TEL 03-5829-9109 FAX 03-5829-9166
11:00〜19:00 日月祝休 入場無料

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