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column 2009.6.9
 
並木ハウス別館に「キアズマ珈琲」がオープン!
武藤ふき子(東京R不動産/Antenna inc.)
 

東京R不動産の名物物件「並木ハウス別館」に、自家焙煎珈琲のカフェ「キアズマ珈琲」がオープンしました!

鬼子母神へ続く石畳の参道にたたずむこの「並木ハウス別館」は昭和初期に建てられたもので、築年数でいうと約80年。老朽化していたため、昨年、もとのデザインをできるだけ維持しながらの外壁と耐震補強の工事が行われ、古きよき時代の面影を残したままリニューアルされました。

並木ハウス別館の改装前・改装後。かつて巨匠手塚治虫先生が住んでいたという「並木ハウス」がすぐ裏手にあります。

そんな「並木ハウス別館」にオープンした「キアズマ珈琲」。
1階はカウンター席と小さなテーブル席が2つ。むき出しのままの木造の梁や天井板、またテーブルや椅子などのインテリアに、木の素材のあたたかみがあって、とても居心地のいい空間になっていました。

カウンターの奥の壁面は黒板塗装されていて、チョークでメニューを書けるようになってます。奥に写っているのが「キアズマ珈琲」店長の高安さん。

壁に設置されたレトロな照明がかわいい。

改装のポイントを店長の高安さんに伺ってみました。

「古い建物なので、構造的に手を入れられなかったり、耐震補強で柱が付け足されたということもあって、店内のレイアウトはおのずと決まってしまう、といった状況でした。
でも、そういった制限の中でも、もともとの空間がもつ素材感や味わいをいかしつつ、一方でただレトロな雰囲気だけの空間にならないように、設計を担当してくれた
アトリエエスタスの清さん・中川さんと相談しながら、一部の壁を赤や黄色に塗装するなど、古さと新しさの対比を出して、空間に変化をつけるようにしました」。

アトリエエスタス

以前は中華料理屋さんが入っていたこの物件。改装前の1階部分はこんな感じでした。

お店の顔となる入り口は「建物が持っている雰囲気を壊したくなかった」ということで、アルミの引き戸は古い木の引き戸に入れ替え、看板もあえてできるだけ小さく控えめに設置したとのこと。

新しくオープンしたというのにも関わらず、不思議ともう何年も前からずっとそこにあるかのような、町の風景にすっかり馴染んだたたずまいに感じたのは、そういう計らいがあったからなんですね。

外観。手前から2軒目が「キアズマ珈琲」。

2階はこんな感じ。

古材を使った床がいい味わい。

赤く塗装された壁がアクセントになっています。

アンティークショップのような風情。木の梁はむき出しのままで、思いのほか天井が高い。窓が小さくても開放感があります。

吹き抜けをつくったおかげで、下にいる人の気配がかすかに感じられます。この手すりが、またかわいい。

改装前の2階。かつては畳敷きの住居空間でした。

内見後、この物件への入居をほぼ即決したという高安さん。その理由は、なんといっても建物のもつ雰囲気だったそうです。

「平日、この界隈は人通りがあまり多くないので、お店を開く立地としては不安な面もありました。でも、この建物のもつ味わいは、新しくはつくりだせないですから。それに、この町の空気も好きですし」。

オープンから約2ヶ月。土日は鬼子母神への参拝客でお店も賑わい、平日の昼間は地元の方が来てくれたり、夕方になると近隣の大学に通う学生や学校の先生などが立ち寄ったり。リピーターも着々と増えているようです。この地域にずっと住んでいるおじいちゃんが、この界隈の歴史や昔話を聞かせてくれることもあるとか。
おいしい珈琲と、ゆったりした時間と、居心地のいい空間を求めて、さまざまな人が憩いにやってくる「キアズマ珈琲」。この「キアズマ」というのは、好きなジャズアルバムのタイトルからとったそうで、なんでも染色体が交叉する結び目の部分を意味するのだとか。なるほど、その名前の通り、ここは人と人とが交叉する場所になっているようです。

おだやかな昼下がり。入り口の引き戸が開け放たれていて、参道の木々が風に揺られてサワサワとさざ波のような音をたてるのが店内まで聞こえてくるんです。それが実に気持ちがいい。

ちなみに、高安さんの亡きお祖父様も喫茶店を営んでいたそうです。「キアズマ珈琲」の1階のテーブル席に置いてある小振りな椅子は、お祖父様のお店でずっと使われていたものなんだとか(上の写真の壁側に置いてある椅子)。年季の入ったその椅子は、今も現役でお客様をあたたかく迎えてくれています。

キアズマ珈琲
住所 豊島区雑司が谷3-19-5
営業時間 10:00~19:00
定休日 第1・第3水曜日
TEL 03-3984-2045

並木ハウスと並木ハウス別館は、「東京R不動産」の本にも掲載されています。まだご覧になっていない方は、ぜひ!

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