

オフィス探訪1 初台の一軒家を大コンバージョンしたオフィススタジオ
オフィスが変わると、アイデアが生まれやすくなる。そんな気にさせられた空間。

竣工パーティーの模様。このアットホームさが居心地いい。 上の画像をクリックすると改装中と改装後の写真がフォトアルバムで見られます。

改装する前の間取りはこんなでした。

外観はいたって普通の民家。
一軒家を改装したUMA(ウーマ)のオフィスが竣工したのでさっそく行ってきた。
UMAは広告や映像のデザイン会社。詳しくはこちら。
UMA
初台で一軒家が賃貸でこの値段というのも驚きだけれど、その改装っぷりもすごい。ガツンと1階と2階ぶち抜きの、吹き抜けにして、元の民家を活かしつつ、まったく別の空間ができあがった。
コミュニケーションの風通しがいい様子が伝わってくる。「おーい、そういえばあの案件なんだけどどうなってるー?」。2階からでも声をかけられそうなこの雰囲気。
シンボリックな赤い柱は? 「これはモノリス。創造の神様」。なるほど『2001年宇宙の旅』、クリエイターにとっての祭壇ですね。
ミーティングスペースであり、みんなのダイニングでもあるこのモノリスがあるラウンジの隣りにはバーカウンターがある。お酒を呑みながらいいアイデアが浮かんだら、そのままミーティングテーブルへ移動、作戦会議。その後で各自ブースへ帰還して、さっそく手を動かす。と、そんなスムーズな流れが自然と想像できてしまう。
この家にもともとあった離れの部屋は撮影スタジオに姿を変えている。ここにはデザイナーがいて、カメラマンがいるから、スタジオをわざわざ借りなくてもその場で撮影→デザイン→その日のうちにサンプルが出せてしまう。駐車場もあるから機材の持ち込みも便利。
庭付きの民家なので1階には縁側を改造したテラスがあり、2階にはベランダがある。住宅地の中なので周りも一軒家、高いビルじゃない。路地を、空を見てるとふっとアイデアが浮かんでくるなんてのもあるよなあ・・。
改装にかかったのはおおよそ900万。国民金融公庫で借りた。7年で償却するつもりとのことなので900万÷7年÷12ヶ月=約10万。月々の負担は家賃+設備投資費10万ということになる。改装も何もしない、殺風景なオフィス物件だって、都心でこの値段でそうそう借りられるだろうか。
もちろんこれはオーナーさんの理解あってのことでもある。しかし、もともとかなり修繕しないと住めない築40年の物件だったのを、ぜんぶ改装費はテナント持ち、しかも今回の契約は10年定借だから、長く借りてもらえる当面の保障があり、またその後、かりにここが再び空いたとしても物件価値が上がる可能性を秘めている。
いろんな人が訪れて、楽しい雑談からアイデアが産み落とされて、そのままここで形になる。そんな工房のようなオフィスだ。
