第6話 スカイツリーのたもとの街

最近、高さが400mを超えた、スカイツリー。
「清川」、「今戸」から「花川戸」へ向かい、「浅草駅」の北側にある「言問橋」を渡る。
すると「スカイツリー」がある「押上」、「業平」というの川沿いの街に入る。この街は、夏休みの時期もあってか、多くの人でにぎわっている。

道ばたでアイスキャンデーを売るおじさんも。
いろんな国、世代の観光客、自転車でうろちょろする夏休みの小学生、浅草から来た人力車、スカイツリーの波に乗ろうとする「アイスキャンデー」売りのおじさん、そして地元の人。
今、「押上」、「業平」は、ここが本当に墨田区の下町エリアなのかと疑ってしまうくらい、『観光地・浅草』のような状態になっていた。
しかし普段のこの街は、『観光地・浅草』のようににぎわったお土産店や、名物の食べ物も、観光地という土壌もない街だ。都内の比較的穏やかで、小さな商店街が駅の近くにあり、「昔からここに住んでいる」という地元の人たちが暮らす、『東京の下町』なのだ。
スカイツリーの建設が始まる前は、こんなにも人は来なかっただろう。ここまでにぎわってなかっただろう。
それくらい、スカイツリーの影響は凄まじく、この街を急激に変えようとしている。近くの商店街の人たちも、この波を逃さないようにポスターをつくったり、店先まで品物を出したりと、様々な策を打っている。

スカイツリーと同時進行で建設中の大型商業施設。
スカイツリーがたつ土地を所有する東武鉄道も、スカイツリーを中心とした商業施設、美術館やホール、学校、オフィスの機能を持った大型複合施設の建設を行っている。
六本木や汐留、丸の内と同じような大規模再開発、それに乗っかってきた多くの企業のマンション開発によって、交流人口も定住人口も一気に増えようとしている。
つまり、間違いなく観光地へとなっていくであろうこのエリアは、今こそ狙いめなのだ。
スカイツリー近くの「押上」と「業平」、さらに周辺の「向島」、「吾妻橋」、「本所」、「横川」は、「六本木」や「汐留」のように元から家賃が高くなく、いろいろ充実したエリアではなかった。
どの街にでもあるチェーン店や小さな店しかないエリアだった。しかし、唯一の救いというか、このエリアの特徴は、「六本木」などのようにヒルズやミッドタウンが建つ前から、いろいろ開発されていなかったということ。
それによってこのエリアには、いい雰囲気の銭湯や、地元の人が長く続けてきた味わいある店が残っている。
そしてこの街には、いい味を出している建物が多くある。

スカイツリーとそのたもとの街なみ。
まだにわかに活気づきはじめた段階で、これからもっと話題になるエリア。
「スカイツリー」がある「押上」、「業平」。これまで紹介してきた「蔵前」や「浅草」に加え、これから絶対に目が離せない。

(地図データ ©2010 Google、ZENRIN)

浅草エリアの時代がやってくるのではないか?!それが私たちの仮説です。日本橋エリアを見つけた時の感覚と同じものを、東京のさらに東側の浅草エリアに感じました。昭和の懐かしさと近未来が混在したシュールな風景がおもしろいこの街で、物件を探し始めます。
浅草を探索する理由とは?
馬場正尊による関連コラム
「気になっている浅草エリアを、自転車ツアーで探索してみる。」

三箇山、松尾、伊藤、黒田(山形R 不動産リミテッド)
東京R 不動産の東チームとして日本橋エリアの物件を開拓するメンバーと、1 ヵ月の限定の特別参加の山形R 不動産リミテッドからの学生インターン。