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2008.11.23

 
05|不動産不況でヤバい?!
林 厚見(東京R不動産/SPEAC inc.)
 
経済がキツい。

この"ビジネスレビュー"の準備を始めた夏頃から、経済全体がかなり険しい状況になってきています。もともと賃貸物件のつくり方を主たるテーマとして想定しているものの「こんな時期なのに、今つくるべきなの?」という声も聞こえてきます。そこで、一度立ち戻ってそのあたりの話をしておきたいと思います。

株価や景気がこの先どうなるか、誰もよくわかりません。当面は実体的・心理的な諸要因が世界中で影響しあいながら不安定に動く状況にあります。発端は金融的な不健全構造のウミ出しではありましたが、そのショックは大きく本来はつぶれるべきでなかった会社までつぶれています。専門家たちもそれぞれ違う見解を持っており、ただ何となく「来年一杯は厳しい状況が続くのではないか」というくらいのコメントしか見えてきません。

不動産はヤバい?

では不動産はどうなのか?これももちろん同様に難しい話です。お金持ちの資産の価値が激動し、銀行もスタンスを悩む状況の中、短期的には全く読めない状況です。確かに土地の値段は下がっており、永遠に下がることはないものの、まだ下がる可能性はあるでしょう。

さて冷静に考えましょう。重要なのは、ヤバいことは何か。何が起こったらヤバく、何は問題ないのか。これをきちんと把握することです。そして何もしない場合と何かやった場合のシナリオ比較をしておくこと。プロはこうしたことをさんざん考えていますから、個人オーナーさんも負けてはいけません。アドバイザーの結論を聞くだけでなく、自分で考えてみましょう。

とにかく整理しよう

とりあえずは「ヤバいこと」と「ヤバくないこと」を一般論として簡単に並べると以下のようになります。

(ヤバいこと)
・不動産に対する融資に銀行は当面、非常に慎重
 ・売りにくい、買い手がいない →無理に売ろうとすると安くなる
 ・短期で借りると借り替えできなくなり破綻するかも
 ・不動産価格が下落していくかも
・景気全体が悪循環 →消費低迷、倒産増、失業率UP・・
 ・賃料下落、空室率UPするかも
 ・不動産価格下落するかも
 ・建設中に施工会社が倒産するかも

(ヤバくないこと)
・安く(不動産を)買える
 ・さらに下がる可能性もあるが、少なくとも去年より2~4割安いものも
 ・長期で持つならわりと買い時かも
 ・「融資さえつけば、買い時」が超大手会社の現状判断
・建築費は少し前より下がっている。皆仕事が欲しいから交渉も効く
・競合の供給は当面増えにくい
・金利は当面上がらない


要は1~2年の短期的な事業に投資するのはマズいということ、長期事業なら"資金に余裕があれば(調達できれば)"そこそこよいチャンス、ということです。特に相続税対策などが必要であるならば、単に景気が悪いから様子を見ようというのはむしろ問題です。気づいたときには金利も資材費もまた高騰するかもしれません(資源は今世紀、基本的には、上がり続けます)。

もちろん、不動産ですから一般論と個別論はそれぞれ要検討です。不動産の投資は「タイミング」と「チョイス」と「技術」の掛け算であり、また全ては個別的なものです。あなたがやろうとしていることにとってのヤバいこと、ヤバくないことを整理してみましょう。あなたの物件にとってヤバいことオイシいことも整理しておきましょう。

マンションはどうなのか?

一方、事業用とは少し違う観点ですが、個人がマンションを買うには今はどういう時期でしょう。これは、"そろそろ悪くない時期"なのではないでしょうか。明らかに1年前と比べ大幅に相場が下がっています。資金繰りに困っている人も多く、買い手には交渉力があります。今持っている人・会社は「さすがにこれ以下では売ろうにも売れない」という事情もあるため、今から大きく下がっていく可能性もさほど高くないように思えます。今「あのとき買っといたのはまあ正解だったよね・・」と言っている人と同じレベルの買い物は十分できます。この先まだ下がるという考え方ももちろんアリですが、「選び過ぎて時期を逃す」というやつは避けたい。いいものがあったらぐっと交渉して買う、というスタンスはアリでしょう。

「高いんだけど、もっと高くなりそうだから買っちゃえ!」という時代はいったん過ぎました。今は、「安いんだけど、もっと安くなりそうだから待っとけ!」あるいは「安いんだけど、売らなきゃいけないから売っちゃえ!」という時代です。ある意味マトモです。基本的には、長い目線で見て「真っ当な」価格で投資すればよく、その「真っ当な」価格の物件というのは今ポツポツ出てきていると思います。ちなみに僕は概ね「2005年の水準」であれば健全という見方をしています。

今後へ向けて

いずれにせよ事業というのは「自然で真っ当な感覚」をベースに、長期目線で捉えることを常に忘れてはいけないと思います。その意味では、日本の住宅やオフィスはまだまだダサくて問題だらけなのですから、長期的にはやれることはたくさんあると思ってます。冷静に、そして楽しくやっていきましょう!・・というわけでこのコラムシリーズでは、暗めな話は今回にて終了いたします。

このブログについて
 

世の中にもっと魅力的な物件を増やしたい。不動産を持つ人・つくる人が、住む人・使う人と一緒に幸せになるにはどうしたらいいだろう?そんなことを考えつつ、感性とアイディアにあふれるお客さまたちから日々ヒントを得ながら不動産事業や投資・経済のことを考えてみる。

「東京R不動産」を共同運営する不動産企画会社SPEACのメンバーがおくる、心あるオーナーさんのための、ビジネス目線のコラムシリーズ。


著者紹介
 

林 厚見(東京R不動産/SPEAC inc.)

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