東京R不動産の名物物件「並木ハウス別館」に、自家焙煎珈琲のカフェ「キアズマ珈琲」がオープンしました!
鬼子母神へ続く石畳の参道にたたずむこの「並木ハウス別館」は昭和初期に建てられたもので、築年数でいうと約80年。老朽化していたため、昨年、もとのデザインをできるだけ維持しながらの外壁と耐震補強の工事が行われ、古きよき時代の面影を残したままリニューアルされました。
そんな「並木ハウス別館」にオープンした「キアズマ珈琲」。
1階はカウンター席と小さなテーブル席が2つ。むき出しのままの木造の梁や天井板、またテーブルや椅子などのインテリアに、木の素材のあたたかみがあって、とても居心地のいい空間になっていました。
改装のポイントを店長の高安さんに伺ってみました。
「古い建物なので、構造的に手を入れられなかったり、耐震補強で柱が付け足されたということもあって、店内のレイアウトはおのずと決まってしまう、といった状況でした。
でも、そういった制限の中でも、もともとの空間がもつ素材感や味わいをいかしつつ、一方でただレトロな雰囲気だけの空間にならないように、設計を担当してくれたアトリエエスタスの清さん・中川さんと相談しながら、一部の壁を赤や黄色に塗装するなど、古さと新しさの対比を出して、空間に変化をつけるようにしました」。
お店の顔となる入り口は「建物が持っている雰囲気を壊したくなかった」ということで、アルミの引き戸は古い木の引き戸に入れ替え、看板もあえてできるだけ小さく控えめに設置したとのこと。
新しくオープンしたというのにも関わらず、不思議ともう何年も前からずっとそこにあるかのような、町の風景にすっかり馴染んだたたずまいに感じたのは、そういう計らいがあったからなんですね。
2階はこんな感じ。
内見後、この物件への入居をほぼ即決したという高安さん。その理由は、なんといっても建物のもつ雰囲気だったそうです。
「平日、この界隈は人通りがあまり多くないので、お店を開く立地としては不安な面もありました。でも、この建物のもつ味わいは、新しくはつくりだせないですから。それに、この町の空気も好きですし」。
オープンから約2ヶ月。土日は鬼子母神への参拝客でお店も賑わい、平日の昼間は地元の方が来てくれたり、夕方になると近隣の大学に通う学生や学校の先生などが立ち寄ったり。リピーターも着々と増えているようです。この地域にずっと住んでいるおじいちゃんが、この界隈の歴史や昔話を聞かせてくれることもあるとか。
おいしい珈琲と、ゆったりした時間と、居心地のいい空間を求めて、さまざまな人が憩いにやってくる「キアズマ珈琲」。この「キアズマ」というのは、好きなジャズアルバムのタイトルからとったそうで、なんでも染色体が交叉する結び目の部分を意味するのだとか。なるほど、その名前の通り、ここは人と人とが交叉する場所になっているようです。
ちなみに、高安さんの亡きお祖父様も喫茶店を営んでいたそうです。「キアズマ珈琲」の1階のテーブル席に置いてある小振りな椅子は、お祖父様のお店でずっと使われていたものなんだとか(上の写真の壁側に置いてある椅子)。年季の入ったその椅子は、今も現役でお客様をあたたかく迎えてくれています。
キアズマ珈琲
住所 豊島区雑司が谷3-19-5
営業時間 10:00〜19:00
定休日 第1・第3水曜日
TEL 03-3984-2045
並木ハウスと並木ハウス別館は、「東京R不動産」の本にも掲載されています。まだご覧になっていない方は、ぜひ!
もっと並木ハウス別館の改装前の写真をご覧になりたい方はこちら。
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| 並木ハウス(2008年6月) |
(む)

