この窓、元からこうです。天井から床まで開けた窓からは隣のお屋敷のワサワサとした緑たちが。

自然光が降り注ぐ2階のアトリエ2。
この日は曇りだったのでやや暗いですが、ここの庭は、どこかゴッホの絵に出てきそうな、フランスの田舎をイメージしてしまう。
庭でも撮影ができる。塀の向こうが建物でなく、やはり大きな邸の庭と空間がヌケているというのも奇跡的。
2階の改装も床の張り直しと壁の漆喰塗りなど必要最低限で済んだ。

理想のスタジオ物件

1974年に建てられたという、潔い美の感じられるミニマルでモダンな空間。華美ではないがディテールひとつひとつに目を奪われる魅力がある。さらに勝手口から外に出ると、梅や柿などの木々が植わり芝が敷かれた、気持ちの良い庭がある。

巨大な吹き抜けを持つメインルームのアトリエ1の他、2階に上がれば自然光がやはり柔らかく差し込むアトリエ2、さらに部屋がもうひとつあり、こちらはいっぱいに開かれた窓から見える借景が素晴らしい。螺旋階段をさらに上へと昇り、屋上に出れば周りに高い建物はないため、空が気持ちよくスコンと抜けている。下を見下ろせばこの家のお隣のお屋敷の緑がモサモサと揺れている。

「こんなに撮影のための条件が揃っている物件はないんじゃないかと思いました」。

今回借りられたお客さんのコメント。フォトスタジオとして使用するということで借りられたのだが、頷ける話である。

自然光のトップライトが美しい天高5メートルのアトリエ、2階は同じ自然光でも横から差し込んでくるタイプの部屋、ベランダに出ればお隣りのお屋敷の庭を借景に気持ちの良い写真が撮れそうだし、屋上にあがれば空ヌケがいい絵が、また庭に出ても塀をバックに良いカットが撮れそうである。

また、普段、スタジオを探しているお客さんからよくあるご要望として、「天高が十分にあるかどうか」「自然光が入るかどうか」「スタジオとフラットな位置に駐車場があるか」などが挙げられるが、最近特に多いのが「都心にあるということ」である。といって現実、天高のある倉庫的な空間を求めるとどうしても湾岸エリアとか中心から離れていってしまう傾向がある。その意味でも、この建物は、自由が丘から1駅とスタジオとしてかなり魅力的な立地だと言えよう。

レンタルフォトスタジオとして、昨年の10月20日に営業を開始したが、実を言うと、内装はほとんど手を入れることなく、ほぼ元のまま使用している。1階はそのまま、2階にしてもドアを付け替えたのと、古材の床を張り壁を一部漆喰で白く塗った程度である。電気関係などインフラ部分の調整や一部痛んでいた箇所の修繕はしているが、スタジオとしては作りこむ必要がほとんどなかったからだという。また結果的に、オーナーさんにとっても、メンテナンスはありつつ建物としては原状を維持できたことが良かった。

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