02. 床 その1 - コンクリート・モルタル床 -

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今回のテーマは床。その中でも、前回のスケルトン天井と相性のいい床仕上げ、コンクリート・モルタル床について説明します。最近特に土間的な空間のニーズが高まっていることもあり、リノベーションする上でよく用いられる床仕上げのひとつです。ただし一般的なマンションでは、管理規約などで防音規定が定められていることが多く、その場合には使用できない場合があります。どちらかというと古いビルや戸建て、オフィスにオススメの床仕上げと言えるでしょう。

■床の構造

今回もまずは床の構造から。
床のつくりには大きく2種類あります。ひとつは躯体の上に根太(ねだ)とよばれる骨組みが組まれ、その上に床仕上げが貼られているもの。いわゆる二重床とよばれる構造です。こちらは防音性能を上げたり、床下で配管を通すことができるなどのメリットがあります。その代わり、工事手間がかかりその分若干コストアップとなったりします。(図1)

もうひとつは直床(じかゆか)とよばれる、躯体に直接仕上げが張られているものです。(S造の場合は、デッキスラブにコンクリートを流して床躯体としている場合が多いです。)こちらは、工事手間が比較的少なくて済み、床の高さを抑えることでで天井高を最大限確保できます。ただし防音性能・断熱性能はやや落ちます。コンクリート・モルタル床については、この直床式の場合に躯体をそのまま露出する、もしくはその上にモルタルを塗るといった方法で施工されるのがほとんどです。(図2)

■モルタル金ゴテ仕上げ

コンクリート・モルタル床にリノベーションするには、まずは床の解体を行います。直床の場合は張ってある仕上げ材を剥ぎ、二重床の場合は下地を撤去します。解体すれば、綺麗なコンクリートの躯体が出てくると思いきや、実際はなかなかそうはいきません。直床で施工されているところの仕上げを剥ぐと汚れていたり、接着剤の跡が残ってしまったり、二重床だったところの躯体は平滑になっていなかったり、といったことがよく起こります。
なので通常は解体後の躯体の上にモルタルをコテで薄く塗るといった仕上げ方となります。いわゆるモルタル金ゴテ仕上げという施工で、腕のいい左官屋さんほどムラなくきれいに仕上げてくれます。(図3)
この他にセルフレベリングという流動性の高いコンクリート材料を流し込んで平滑な床を作る方法もありますが、本来下地調整のための工法なのでそのまま仕上げとして使うことはあまりおすすめできません。

■躯体露出+ウレタントップコートクリア塗装

上記のように、きれいに仕上げたい場合はモルタル金ゴテ仕上げを施しますが、躯体をそのまま仕上げとしてしまう方法もリノベーションであればアリだったりします。
解体後の躯体の汚れやムラ、時には接着剤の跡までを模様としてそのまま見せてしまうやり方です。
よくやるのが解体した躯体+ウレタントップコートクリア塗装。これはツヤのある塗装で、全体が濡れたような質感になり、元の汚れやムラを活かしつつも表面はピカピカという面白い見た目になるのが特徴です。(図4)(図5)
こうした仕上げ方法は古い躯体があってこその仕上げであり、新築では決してできないリノベーションの醍醐味と言えるでしょう。

床は、空間をデザインする上で最も気をつかう部位といえます。常に触れるところであり、人に一番近い部位だからです。だからこそいろいろなバリエーションや素材があり、作り方もさまざまです。今回はコンクリート・モルタル床でしたが、その他の床仕上げの方法についても順に紹介していく予定です。
 
(図1)二重床の構造
(図2)直床の構造
(図3)モルタル金ゴテ仕上げ
(図4)躯体+ウレタントップコートクリア塗装
(図5)質感の違い
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この連載では、東京R不動産が、リノベーションで蓄積してきたノウハウを紹介していきます。
このパーツはどこで手に入れるのか、このデザインは工務店にどう頼めばできるのか。それにはいくら(値段)くらいかかるのか...。ここでは床、壁、天井、水回りなど、家を構成する要素ごとに分解し、改装・リノベーションのコツを伝えていきます。
ちょっとした工夫で空間はガラッと変わる。それが私たちの実感です。
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